栄養ノート
ファストフードを4日続けると、腸内微生物は変わるか
問い · バーガーとフライドポテトを4日続けて食べると、腸内の細菌とその代謝物は動くか?
このクロスオーバー試験では、ファストフード4日で食物繊維を発酵するButyricicoccusが減り、Collinsellaが増え、インドール代謝物も一緒に動きました。多様性は有意ではなく、対象は10人です。高脂肪・低繊維の食事を2週間とった別の試験では、大腸内容物の酪酸が半分になりました。
バーガー、フライドポテト、加糖飲料を数日続けて食べると、腸内の細菌がどう動くかを測った試験があります。期間を2週間に伸ばした高脂肪・低繊維の食事は、その食べ方が続くと代謝物と粘膜の指標がどこへ向かうかを示します。
何を見たか
Chenghao Zhuらの2020年の論文は、健康な成人10人に両方の食事をクロスオーバーで与えました。年齢は18–25歳、平均22.1歳(標準偏差2.33)でした。平均BMIは24.39(標準偏差3.71、範囲21.2–32.9)でした。
順序は無作為です。4日はファストフード、4日は地中海食で、あいだに4日の休止期がありました。二つの食事のエネルギーは各自の必要量に合わせ、食事は研究が用意しました。ファストフードは指定した店のバーガー、フライドポテト、加糖飲料です。登録番号はNCT03205254です。
ふだんのエネルギー摂取は平均2526kcal(標準偏差951)で、二つの食事のエネルギーは互いに揃えました。脂肪が占めるエネルギーは、ファストフード44.6%(標準偏差4.0)、地中海食33.2%(標準偏差2.5)でした。食物繊維はファストフード12.9g(標準偏差2.8)、地中海食58.0g(標準偏差8.6)でした。タンパク質は89.9gと105.0gで、ふだんの102.0gとは統計的な差がありませんでした(p > 0.05)。
結果
微生物の多様性(アルファ多様性)は、二つの食事で有意には変わりませんでした(p = 0.576、n = 10)。群集のあいだの距離も、食事より人のほうに寄りました。誰が食べたかが、4日のメニューより大きな違いでした。
複数の属を一度に検定し、補正したあとも残った変化は二つです。Butyricicoccusはファストフードのあとに減り、地中海食のあとに増えました(補正p = 0.019、補正前p = 0.0001)。Collinsellaは逆でした(補正p = 0.028、補正前p = 0.0004)。補正前には、Lachnospiraceaeの一つの属がファストフードで減り、Parabacteroides、Bilophila、Escherichia/Shigellaが増えました。論文は胆汁に耐える種としてBilophila wadsworthiaを挙げています。属レベルのBilophilaの補正前pは0.0347で、補正後には残りませんでした。
血漿の代謝物も動きました。細菌がトリプトファンから作るインドール-3-乳酸(補正p = 0.003)、インドール-3-プロピオン酸(補正p = 0.021)、インドール-3-酢酸(補正p = 0.021)は、ファストフードのあとに減り、地中海食のあとに増えました。トリプトファン自体はファストフードのあとに増えました(補正p = 0.014)。キヌレニンはそのままで、キヌレニン対トリプトファン比はファストフードのあとに下がりました(p = 0.005)。胆汁酸とTMAOは、4日のなかで二つの食事の差が確認されませんでした。
人によって反応は違いました。四つの時点すべてでBilophilaが検出されなかった人が2人いました。ふだんの飽和脂肪の摂取と、ベースラインのBilophilaは一緒に動きました(r = 0.708、p = 0.022)。
4日を2週間に伸ばすと
Stephen O’Keefeらの2015年の試験は、店のメニューではありません。脂肪は高く繊維は低い西洋食と、その逆のアフリカ食を、2週間、監督のもとで入れ替えて食べさせました。粘膜の増殖と炎症の指標は、アフリカ系アメリカ人20人と農村部の南アフリカの参加者12人で見ています。酪酸に関する測定は、各グループ20人です。
西洋食に切り替えた側は、大腸内容物の酪酸の総量が半分になりました。アフリカ食に切り替えた側は2.5倍になりました。粘膜増殖の指標Ki67は、繊維の多い食事で下がり、高脂肪・低繊維の食事で上がりました。炎症側のCD3+リンパ球とCD68+マクロファージも同じ方向に動きました。属レベルの構成の変化は小さいものでした。体重の変化は2kg以内でした。
限界
Zhuの試験は、10人、各4日、若い成人で、カロリーを揃えたパイロットです。検出力の計算はしていません。多様性が崩れた結果でも、病気ができた結果でもありません。補正のあとに残ったのは二つの属です。胆汁酸が4日で動かなかったのは、この論文が書くとおり、数週間から数か月を見た他の研究とは時間が違います。
O’Keefeの試験の西洋食は、研究用に組んだ高脂肪・低繊維の食事です。バーガー店のレシートと同じではなく、参加者もふだんの食事が違う二つの集団です。2週間の酪酸と粘膜の指標を、4日のファストフードにそのまま重ねることはできません。
記録するとき
二つの試験で細菌と代謝物がついていったのは、揃えてあったカロリーより、繊維と脂肪の構成でした。Zhuの試験の開きは、1日の繊維12.9gと58.0gです。写真に飲み物、フライドポテト、そこになかった野菜が写っていなければ、その開きは記録から消えます。4日のパイロットに出た菌の名前を、1日の目標にはしません。
出典
Human gut microbiome composition and tryptophan metabolites were changed differently by fast food and Mediterranean diet in 4 days: a pilot study Zhu C ほか · 2020 Fat, fibre and cancer risk in African Americans and rural Africans O'Keefe SJD ほか · 2015今日食べたものは、Bap AIに残しておこう