栄養ノート
韓国食は体重をどれだけ落とすか
問い · 食べるカロリーをほぼ揃えると、韓国食は肉とパンが多いメニューより、体重と血液検査をどれだけ変えるか?
肥満の女性52人が、研究者が送った食事を4週間ずつ入れ替えて食べました。1日のカロリーはどちらも約1,850kcalでした。身長と体重から計算する体格の点数は、最初が約25.5で、25以上を肥満とみます。韓国食では0.76下がり、肉とパンが多いメニューでは0.32下がりました。血液検査の総コレステロールは最初が約185でした。200より低いと、ふつうは問題の小さい範囲とみます。韓国食では30下がり、比較したメニューでは約13下がりました。
韓国食はダイエットにいい、という話は多いです。ご飯、汁、和え物、キムチがやせるメニューかどうかは、食べる量によります。量をほぼ揃えて、献立だけを替えて食べさせた研究があります。
何を見たか
2022年、Min Jung Kimらの研究チームは、肥満の女性52人に食事を送って食べてもらいました。年齢は30歳から50歳、平均38.7歳でした。体格の点数は25以上30未満でした。この点数はBMIと呼ばれ、体重(kg)を身長(m)の二乗で割った値です。韓国では25以上を肥満とみます。開始時の平均体重は約65kg、平均の点数は25.4から25.5でした。
1か月は伝統的な韓国食でした。雑穀ご飯、汁、キムチ、和え物、そして魚か少ない量の肉です。もう1か月は、肉、パン、麺、サラダ、炒め物や揚げ物が多いメニューでした。白米もこちらに多く入っていました。1か月食べたあと4週間休み、メニューを替えました。先に食べたメニューが次の月に残らないようにした間隔です。
食事は自宅に届きました。参加者は食べる前と食べたあとの写真を送り、残した量はその写真から引いて、実際に食べた量を計算しました。研究の登録番号は KCT0005340 です。
1日のカロリーはほぼ同じでした。韓国食は1,834kcal、比較したメニューは1,859kcalでした。人によるばらつきは106と60.5で、二つのメニューの差は偶然で説明できる大きさでした(p = 0.14)。論文には、この女性たちが研究の前に1日約2,200kcalを食べていたとあります。研究者が目標にした1日の必要量は1,900kcalでした。
入っている食べ物は違いました。外側を残した全粒穀物は、韓国食が1日197g、比較したメニューが1.7gでした。野菜は395gと278g、キムチは171gと109g、肉は12.9gと30.9gでした。食物繊維は36.7gと21.3gでした。グリセミック指数は、同じ量の炭水化物が血糖をどれだけ速く上げるかを見た値で、ブドウ糖を100とします。韓国食は50.3、比較したメニューは68.1でした。食べ物に含まれるコレステロールは146mgと272mgでした。ナトリウムは3,573mgと3,632mgで、メニューのあいだに差はありませんでした(p = 0.11)。
結果
体格の点数は韓国食で0.76、比較したメニューで0.32下がりました。ばらつきは0.58と0.43でした。それぞれのメニューの中で、食べる前とあとではどちらも下がりました。韓国食のほうがより下がったかは、この52人でははっきりしませんでした(p = 0.12)。腹囲は2.62cmと1.08cm減り、こちらもメニューの差ははっきりしませんでした(p = 0.11)。体脂肪が体に占める割合は1.12と0.88減り、メニューの差はありませんでした(p = 0.46)。
血液検査は分かれました。総コレステロールは韓国食で30.0mg/dL、比較したメニューで12.8mg/dL下がりました(p = 0.007)。中性脂肪は韓国食で26.4mg/dL下がり、食べる前とあとが違いました。比較したメニューの6.6mg/dLは、その差が確認されず、二つのメニューを比べた値は p = 0.018 でした。HDLを除いた残りのコレステロールは21.1mg/dLと6.8mg/dL下がりました(p = 0.044)。HDLは、よいコレステロールと呼ばれる側です。
HDLそのものは韓国食で8.9mg/dL、比較したメニューで6.0mg/dL下がりました。どちらのメニューも食べる前より低く、どちらがより低いかははっきりしませんでした(p = 0.069)。朝の空腹時血糖はどちらも約3.7mg/dL下がり、メニューの差はありませんでした(p = 0.76)。
アメリカのメニューと比べた研究
2020年、Seong-Ah Kimらの研究チームは、過体重か肥満の大人に三つのメニューを4週間ずつ食べさせました。韓国食、2010年のアメリカの食事指針に合わせたメニュー、アメリカでよく食べるメニューです。メニューとメニューのあいだには2週間休みました。61人のうち54人が最後まで続けました。登録番号は KCT0002437 です。
論文の要約には、韓国食が残りの二つのメニューより、体格の点数、体脂肪の割合、総コレステロール、LDLコレステロールをより下げたとあります。LDLは、血管にたまりやすい側とみるコレステロールです。メニューを比べた統計値はすべて p < 0.05 でした。同じ韓国食の期間にHDLは下がり(p = 0.001)、空腹時血糖は上がりました(p = 0.018)。アメリカのメニューと指針のメニューはHDLが上がり、空腹時血糖はそのままでした。体重が何kg減ったかは、要約にありません。
限界
2022年の研究は肥満の女性だけを見て、一つのメニューは4週間、食事は配達でした。男性、すでに細い人、店で頼む豚のプルコギやフライドチキンに、この数字をそのまま持っていくことはできません。
体重が減ったところは、メニューの名前より、ふだんより少なく食べたカロリーに近いです。研究者も、どちらもふだんより少なく食べ、そのために体重が減ったと書いています。韓国食で体格の点数が0.76下がったという数字は、比較したメニューとの差ではありません。比較したメニューも0.32下がりました。
この韓国食のごはんは、全粒穀物が1日197gでした。塩気の目安になるナトリウムは、どちらも1日約3,600mgでした。研究者は、この量が韓国人の食事摂取基準で足りるとみる量より多いと書いています。HDLは韓国食でも下がりました。コレステロールの数字が、すべてよい方向にだけ動いたわけではありません。
2020年の研究の体重の差は、要約に出た統計値までしかわかりません。その研究で韓国食を食べているあいだに上がった空腹時血糖と、2022年の研究でどちらも約3.7mg/dL下がった空腹時血糖は、別の結果です。
記録するとき
この研究で体重を動かしたのは、「韓国食」という名前より、ふだんより下げたカロリーと、雑穀、野菜、食物繊維でした。写真からご飯の量、汁、油が抜けると、1,834kcalの食卓とそれより多い食卓が同じ記録になります。塩が多い側も、キムチと汁が見えてはじめて記録に残ります。韓国食だからとカロリーを低く書くと、この研究とずれます。
出典
Alleviation of Dyslipidemia via a Traditional Balanced Korean Diet Represented by a Low Glycemic and Low Cholesterol Diet in Obese Women in a Randomized Controlled Trial Kim MJ ほか · 2022 Effect of a balanced Korean diet on metabolic risk factors among overweight/obese Korean adults: a randomized controlled trial Kim SA ほか · 2020今日食べたものは、Bap AIに残しておこう